今年6月に、日経平均株価が史上初めて7万円を超えましたが、最近は調整局面です。
7万円を超えてから1ヶ月が過ぎた今振り返ってみると、終値最高値は6月22日の72,831.73円であり、
昨年末と比較して45%上昇しました。
7月末時点では、最高値から11.6%下落し、64,362.02円となっています。
日経平均株価は、ニュースなどでも取り上げられる代表的な指数なので馴染み深いと思いますが、
もうひとつの代表的な指数として、TOPIXがあります。こちらは日経平均に比べると、やや地味な印象があります。
そのTOPIXについてみると、終値最高値は7月7日の4,137.62ポイント(史上最高値)で、昨年末と比較して21%上昇しています。
7月末時点では、最高値から比較すると3.2%下落して、4003.3ポイントとなっています。
ちなみに、バブル時の最高値(1989年12月)は日経平均が38,915.87円、TOPIXが2886.5ポイントですから、
今年記録した最高値は、当時と比べて、日経平均が1.87倍、TOPIXが1.43倍となっています。
同じ株価指数なのに、ここまで乖離するのは歴史的にも珍しく、最近の株式市場の動きをよく表しています。
日経平均は、上場会社のうち日本経済新聞社が選定した225社の株価の平均で計算されるため、
株価が高い一部の会社の影響を大きく受けるという特徴があります。
具体的には、アドバンテスト(12.2%)、東京エレクトロン(8.7%)、ファーストリテイリング(9.8%)、ソフトバンクグループ(6.6%)の
4社のウェイトが高く、この4社で日経平均の37.2%を占めています(いずれも2026年7月末基準)。
このうち、ソフトバンク以外はいずれも株価が1万円を超えています。
6月末時点では、話題のキオクシアも5番目にウェイトが高かったのですが(3.0%)、株価が下がったことで10番目に下がっています(1.7%)。
他方、時価総額上位でも、トヨタ自動車、日立、ソニー、メガバンクなどは、日経平均への影響は小さくなります(6社合計でも2.4%)。
つまり、最近の日経平均の上昇も下落も、AI・半導体ブームによる一部の銘柄の株価の変動によるもので、
必ずしも全産業の株価の動きを示すものではないという状況になっています。
それに対して、TOPIXは流動性の高い1,638社(2026年6月末時点)の浮動株時価総額加重平均で計算されるため、
株価の高さより規模の大きさが重視されます。ここに、二つの指数が乖離するという現象が起きている理由があります。
とはいえ、歴史的にみると、両者はいずれ収斂していくと考えられるため、
今後、高騰感のあるAI・半導体関連銘柄の下落が続き、日経平均がTOPIXに近づいていくのか、
今度はAI・半導体以外の銘柄が株式市場をけん引して、TOPIXが日経平均に追いついていくのか興味深いところです。
