今日はお金の話の第2弾です。
初回はお金とは?というタイトルで、お金の基本的な役割などについて触れてみました。
その中で、お金は価値をはかる尺度(ものさし)という話をしましたが、
今回は、ものさしは変わらないのか?…言い換えると、お金の価値はどのような時も一緒なのか?
という観点から、お金と時間について考えてみたいと思います。

「今100万円を貰うのと5年後に100万円を貰うのはどちらがいいですか?」
一度くらいは、このような記事や話を見たり聞いたりしたことがあるのではないでしょうか。
当然、今100万円を貰うのが経済学的には正解なのですが、その理由として、物価上昇機会損失があげられます。

中長期的にみると物価は上昇していきますので、今100円で買えたものが、来年は120円になる、あるいは
同じ100円でも買える量が減るということになります。これは、ここ数年の物価上昇で皆さんも体感していると思います。
実際に、2025年は前年比3.1%物価が上昇し、この4年間は毎年2.5%以上物価が上昇しています(総務省の消費者物価統計より)
もっと長い目で見ると、2025年の平均物価は、1975年と比較して2倍以上になっています。
ただ中には、物価は上がらないのが普通で、この数年が異常なのでは?と思っている方もいるかもしれません。
そう感じるのも無理はなく、バブル崩壊の翌年の1992年と30年後の2022年を比較すると、わずか8.7%の上昇です。
この間に消費税率が7%引き上げられているため、物価は変わらないものと体感としているのだと思います。
また、1976年の大卒男性の初任給9万4千円に対して、2025年には26万5千円と2.8倍になっており(厚生労働省の賃金構造基本統計より)
給与(所得)も物価同様に上がっているので、肌感覚的な物価はそれほど変わらないという面はあります。

もう一つの理由、機会損失についてですが、これはシンプルに今100万円を貰って、預金や安定投資をしておけば、
5年後には100万円より増えている(例えば、金利2%でも5年後には110.4万円)からです。
こちらも、数年前までほぼゼロだった預金金利が、少しずつ上がってきていることもあり、体感している方も多いかと思います。

では、少し話を戻して、今日100円のリンゴが来年120円になったとして、リンゴ自体の価値は上がったのでしょうか?
そうではなくて、お金の価値が下がったと捉える方がしっくりきますよね。
そう、お金の価値は時間の経過とともに減っていきます。

ではなぜお金の価値は下がるのでしょうか。
究極的には、政府あるいは中央銀行(日銀)が少しずつお金の価値を下げる政策を取るからです。
どの国も毎年のように紙幣を刷ってお金の量を増やしていきます。そして緩やかな物価上昇(インフレ)を誘導して、
お金の価値を下げていきます。
なぜそのような政策を取るかというと、簡単に言えば、経済が回るし、国にとっても都合が良いからなのですが、
この辺りの話は長くなりそうなので、また別の機会にすることとして、
本日の『時間とともにお金の価値は減っていく』という話は、ここで締めたいと思います。