今日は、お金の話の第6弾として、お金と国について取り上げたいと思います。

第1弾のお金とは?で、コインや紙幣そのものに価値があるわけではなく、「信用」によって成り立っているという話をしました。
もっと言ってしまえば、国がコインや紙幣に価値を付加して、国民に強制しているからこそ信用が成り立っているということもできます。
モノやサービスの対価として、国が定めたコインや紙幣を差し出されたら、原則として、受け取る義務があります(強制通用力)。
現代では考えられないですが、昔は受け取らないと、刑罰(一番ひどい場合には死刑)が定めらていた国すらあります。
なぜかというと、お金は国が国民を支配するための手段…言いすぎました(笑)
国は国民からの税金で運営しているため、国が発行したお金(通貨)で経済が循環していないと、管理が難しいからですね。

余談ですが、このようにお金(通貨)は国が法律で定めるものですので、当然、国によって使うお金は異なってきます。
このため、私たちが外国に行ったときに、1万円札を出しても受け取ってくれないことがほとんどだと思います。
外国で物やサービスを買う場合には、自国のお金を外国のお金と交換してから支払う(これを(外国)為替と言います。)必要がある訳です。
毎日ニュースなどでも、1ドル=159.34円、1ユーロ=183.88円(8月12日10時)といった形で取り上げられていますが、
1ドル=1円だったらわかりやすいのに、と思ったことはありませんか?
しかしそもそも、自国通貨の価値は国が決める、例えば、金1グラムを最初の時点でいくらに設定したかは国によって異なるため、
イコールになることは通常ありません。
それでは、1ドル=100円で固定されていればわかりやすいのに、と思ったことはありませんか?
為替のメカニズムは複雑なので、ここでは簡単に言うと、昔は固定されていたし、今も固定できないことはないのですが、
国の負担が大きくなるため、先進国では今はやっていないというところでしょうか。

閑話休題、国は自国の経済状況や物価などをコントロールするために自国のお金(通貨)を管理しています。
国は、物価を上げてお金の価値を下げる政策を採用しているという話をしましたが(「お金と時間」参照)、
理由の一つとして、「お金の価値が下がると誰が得をする?」で触れたように、物価が上がると自然に税収が増える、という面があります。
逆に税収が減ると、今までできていた政策やサービスが維持できなくなり、国民に不安が広がる恐れがあります。
また単純に、物価が上がると思えば、来年ではなく今買う、というようにお金が回りやすくなります(経済の好循環)。
さらに、給料が上がった、利益が増えたと思えば、心理面でもお金が使いやすくなって経済活動が活発になりますし、国民も安心します。
反対に、物価が下がると思えば、少し待ってから買う方が得なので、お金の回りは鈍くなります(景気の後退)。
経済学では、税収云々よりむしろ、このような景気の調整の意味合いが強調されています。
もちろん、インフレが行き過ぎると家計が苦しくなり、円(国)の価値としても安くなるので、そのバランスをとることが国のお仕事になります。